2022年4月6日
児童養護施設の看護師の仕事
小山児童学園には、看護師が配置されています。
児童養護施設の配置基準では、看護師の必置義務がないため、全国的には看護師がいる施設は多くありません。 今回は、当園で働く看護師の仕事を紹介したいと思います。
〇 寮の巡回
出勤直後に寮を巡回訪問し、子どもたちの健康状況を職員から聞き取ります。
体調不良の子どもがいる時などは、応急手当をしたり、通院するかどうかの判断をしたりします。
時には職員からの相談に乗ることもあり、コミュニケーションをとる重要な場となっています。

〇 朝礼の参加
巡回の後は、どこの施設でも行っていると思いますが、朝礼に参加し、園全体の状況や一日の予定等を共有します。
〇 会議の参加
この日は、小山児童学園の「性」と「生」に関する委員会である「ココカラ委員会」に参加しました。
体の仕組みや、性と体の関係等、医療従事者の視点は重要です。
また、看護師が主体となり、子どもたちに性のワークを行うこともあります。

こちらは、都立施設看護師会の様子です。今回はオンラインで行われました。
コロナ禍において、生活施設でどのような健康管理が必要か、また、感染者が出た時にどのような対処をすればよいのかなど、情報交換をしておくことでいざという時に迅速かつ具体的な行動が可能となります。

〇 通院に関する業務
体調不良の際や、定期通院の付き添いを行います。
自分の体の状態を医師に十分に伝えられない子どもの場合など、寮の職員からの情報と、子どもとの対話からの情報を通じ、医師に伝達したりもします。
※ この写真は定期健康診断の様子です

〇配薬
通院後に受け取った薬は、薬手帳を見ながら、服薬日や服薬時間ごとに配薬します。ミスが許されない重要な業務です。
寮の職員が、子どもたちに安心して投薬できるのも、このような影の支えがあってのことなのです!!

〇 定期健康診断
小山児童学園では、年に2回、子どもたちの健康診断を行っています。身長、体重の測定、嘱託医による診察などです。
スケジュール管理、当日の運営、個人ごとの記録の作成など、業務は多岐にわたります。

〇 広報活動
施設の地域貢献の一環として、以前は自治会の方向けの健康講座を行っていました。いまはコロナ禍ということもあり、パンフレットを作成し、自治会の回覧版で周知しています。

いかがでしたか?
通常の看護業務以外に様々な業務を担っていることをおわかりいただけたかと思います。
昨今児童養護施設に入所してくる子どもたちが多様化している中、専門職の必要性は高まる一方です。
これからも、職員の力を集結させ、よりよい支援ができるよう取り組んでいきたいとと思います。