2015年2月16日
『発達障害・愛着障害について』研修会を開催しました
1月16日(金)石神井学園において、「東京ブロック研修会」が開催されました。
講師にお招きしたのは、東京都立小児総合医療センター副院長の田中哲先生です。
『愛着障害と発達障害をもつ子どもの育ち』というタイトルでお話をしていただきました。


前半と後半に分けて、3時間たっぷりと貴重なお話を聞くことができました。
研修の内容に入る前に・・・
「東京ブロック研修会」って一体何??
皆さん疑問ですよね?
簡単に説明をしますと・・・
石神井学園は、ご存知のとおり東京都社会福祉事業団が運営している施設です。他にも東京都清瀬市に1施設、千葉県に3施設と神奈川県に1施設の児童養護施設があります。
東京都と神奈川県の3施設を東京ブロック、千葉県の3施設を千葉ブロックとし、毎年、持ち回りで職員の専門性を高めるための研修を開催しています。職員同士の交流も兼ねて、全ての児童養護施設の職員が一同に会します。
今年は石神井学園が担当、このような企画となりました。
今回の参加者は、我々の仲間6施設の職員に加え、他の民間児童養護施設の職員の方まで枠を広げました。より多くの皆さんに田中先生のお話を聞いていただきたい!!という思いからです。
なんと、総勢86名の参加がありました。
前置きはこのくらいにして、研修の内容に移りましょう。
前半の内容は、
○社会的養護と児童精神医学の接点
○発達障がいと行動の枠組み

後半は、
○こころの骨格形成と成育
○発達のアンバランスと行動障害
○支援について考える
○「そだち」と共同社会

最後に質問の時間をいただきました。
学園の職員や他施設の職員の方から、熱い質問が飛び交いました。
皆、日々の支援に試行錯誤ですよね。支援への悩みは尽きないようです。
そうした中、今回の田中先生のお話は、とても勉強になりました。
新たな知識の習得に加え、自らの支援を深めることや見直すことにも繋がりますよね。

今回、参加した職員の感想をご紹介させていただきます。
・発達障害・愛着障害の子どもの育ちにくさ・育てにくさについて、子どもを理解し、肯定的なまなざしを向けながら枠組みをつくり、自立に向けて養育していく大切さを感じた。(女性)
・愛着形成や内的行動枠の図でわかりやすく説明をしていただき、自分が担当している子どもたちを想像しながら楽しく話を聞くことができました。(女性)
・「なぜ?」と思う子どもの行動にも理由があったことがわかりました。(女性)
・愛着障害と発達障害は、支援の仕方やあり方などに違いがあるとばかり思っていましたが、共通の考え方でできる支援があり、こころの骨格形成の話は非常に参考になりました。(男性)
・このような障害をもつ児童の入所がどんどん増えていくなかで、障害が生まれる背景や適切な支援方法を学ぶ重要性を身にしみて感じました。(男性)
皆さん、多くの気づきや学びに繋がったようです。とても有意義な研修会となりました。