2016年3月3日
地域子育て公開講座「たくましく生きる」
石神井学園では、毎年地域の方々向けに『地域子育て公開講座』を開催しています。
今年は、1月25日(月)に行いました。
今回お招きした講師は、海洋冒険家である白石康次郎さんです。白石さんは26歳の時に世界最年少ヨット単独無寄港世界一周に成功しました。

各界での講演活動で、「嵐を避けるのではなく、乗り越える子どもを育てたい」と語ります。「子どもは天の才を持って生まれる」と語る白石さんは、子どもたちへの教育活動などを通じて、より多くの子どもたちの応援をしています。
鎌倉出身の白石さんは、「海の向こうには、何があるんだろう」と幼いころの思いが「夢」となったのでした。
小学校1年生の時に母親を亡くし、父親から兄妹と共に、「礼儀正しく」育てられましたが、父親が「子どもの邪魔はしない」と信じてくれていたから、「夢をみる」ことができ、「挑戦ができた」とのことでした。

「やりたいことをやっただけ」・「幼いころは、兄のおさがりばかり」で「活路を外に求めた」と自身の活躍を謙虚に語る姿に、現実を受け入れながらも素直に自分をみつめることの大切さを感じました。

「子どもを叱るとき」に「親(大人)の不満を言っている」との指摘は、思わず自分の心を見透かされたようで、ハッとさせられました。親(大人)の「結果を出せ」では「結果はでない」、信じて待つことの大切さと責任も改めて考えさせられました。
子どもに対し、「良い時だけ褒めるのではなく、どんな時も信じるのが愛情」・「その子の人生には、(親といえども)立ち入れない」ことは、今まさに、しっかり考え直していかなければならないことかもしれません。
「何ごとも自分で考え、自分で決める」子どもに育てるためには、責任感を育てることが大切であり、そして、それが「実る」のを待つことです。

私たち大人も「嵐のない人はいない」のです。お互いに「挑戦」したことに、「よく頑張った」と認め合えているでしょうか?
そして、子どもの成長に一番大切な「親(大人)の幸せ・大人の背中を見せる」ことができているでしょうか?
当日は、寒い中、小さなお子さん連れや仕事帰りに立ち寄って下さった方、そして、多くの「地域子育て公開講座」ファンの皆さんに支えられ、実り豊かな講座となりました。
白石さん、お忙しい中、ユーモアあふれるお話の中に、大人の心構えをしっかり教えていただきまして、ありがとうございました。